星組に組み替えとなり初の大劇場公演真っ最中の暁千星さん。「星組の暁千星です」のフレーズも板に付いてきました。月組にいた頃よりもずっと男らしく、ギラギラと燃えたぎっている感じがしますが、皆さんはどう思われますか?
そんな暁千星さんが2023年2月5日『宝塚カフェブレイク』に出演しました。放送されていない地方にお住まいの方のために、番組の感想をお伝えします。
暁千星が語るアヴァク
まずはお芝居の話からスタート。舞台上を所狭しと立ち回るアヴァク役の暁千星さんの映像がたっぷりと流れました。今回は髭をたくわえているため、ちょっと口元が引きつったような感じがしますが、そこは持ち前のイケメンっぷりでカバー。とっても素敵なアヴァクに目が離せません。
まずは暁千星さん演じるアヴァクの役についてご紹介します。
★暁千星演じるアヴァクってどんな役?★
ジョージア王国の副宰相・アヴァクは国王・ギオルギに揺るがぬ忠誠心を誓う人物です。ところがそのデオルギはモンゴルとの戦いで追った傷が原因で命を落としてしまいます。王位を継いだのは国王の妹であるルスダンですが、ルスダンは異国の王子・ディミトリと結婚します。そのことに不満を抱いたアヴァクは怒りの矛先をディミトリに向け、彼を破滅へと導こうとするのです。
ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜ライブ配信の感想はこちらをどうぞ↓
暁千星が語るディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜の印象
原作のあるお芝居でまずは原作を読まれたのだそうです。小説の世界観とジョージアというこれまであまり認識のなかった国にも興味を持ち、徐々に物語の中に引き込まれたのだとか。暁千星さんが演じるアヴァクは原作にはいない人物で、これからお稽古をする中でどのように役が広がっていくのかが楽しみだと語りました。
ジョージアンダンスの魅力
そもそも演出家の生田先生がジョージアンダンスを宝塚に取り入れたくてこのお話を原作に決めたというくらい重要なもの。日本人にはあまり馴染みのないダンスだけに興味を持った方も多いのではないでしょうか。暁千星さん自身もジョージアンダンスは初めてで、ネットで検索をしたそうですよ。
「あまりに激しいダンスなので、怖いな!って思いました」って語るあたり、まだまだかわいいありちゃんが健在ですね!
クラシックバレエの名手でもある暁千星さんですが、ジョージアンダンスには苦労されたようです。演出家の先生のニュアンスに忠実に踊ろうとお稽古し、初日を迎えられたそうですよ。
役作りについてのトーク
ダンスのお話がひとしきり終わった後は、役作りについてのトークが始まりました。番組からは3つのトークメニューが用意されていました。一つずつご紹介しますね。
アクが強い
今回暁千星さんが演じているアヴァクは悪役っぽいんですが、実は悪役ではないという役どころ。演出家の先生からも「悪役ではなく、アクが強いんだよ」と助言されたそうです。確かに、ディミトリを追い込んだのもデオルギに対する忠誠心ゆえ正義心からしたことですもんね。
悪役として演じてしまうとアヴァクではなくなるため、その辺の演じ分けが難しいとお話しされていました。
アヴァクの歌う曲もアクが強いとも話されていたのですが、公演を見た方はお気づきでしたか?他の曲調とはちょっと違っていて、アヴァク独特のシーンが仕上がっていましたよね。激しいリズムで刻まれた曲調は、アヴァクの几帳面というか忠誠心に燃える性格が表されているそうです。
抑える
デオルギや国に対する思いが強いあまりあれこれと策を練るアヴァルギですが、表面上はかなり穏やかな人柄が目立ちます。暁千星さん曰く「人前では気持ちを抑えていますが、1人になると感情を爆発させる」という対比を演じるように心がけているそうです。
アヴァクはデオルギに対する忠誠心から目立つような立ち居振る舞いはしません。そっと寄り添うように王の近くに立っているのですが、それでも存在感を放つようなそんな役柄。お芝居の最初の登場シーンも「バーン!」という感じではないんですね。私も初めて見た時は、いつの間にか舞台に登場しているありちゃんに驚きました(笑)
生田先生
生田先生からは「黒い役好きでしょ?」なんて声をかけられたという話をされていました。暁千星さんって大人しそうな性格なんですけど、舞台上ではちょっと意地悪な表情もしますよね。私は、そう感じていました。この話を聞いた時、ちょっと読みは合ってたのかな?なんて思っちゃいましたね。
暁千星さん自身も「こういう役(アヴァク役)は好き」と話されていましたし、ワクワクするとも言っていました。
生田先生とはグランドホテル以来という暁千星さん。なんとグランドホテルから6年も経っているんですね!当時は初の女役で、しかも影のある難しい役どころでした。生田先生からたくさんレッスンしていただいたと話しているあたり、下級生のエピソードらしい感じがしました。
そんなお久しぶりの生田先生からは公演中に「ほんっとうに立派になった!」と褒められたそうですよ。とても嬉しそうに話されていました。
アヴァクが残す強烈な印象シーン
アヴァクは四角四面な性格が目立つ役どころですが、唯一ルスダンの肩を抱くシーンがあります。そこが観客に強烈な印象を焼き付けているシーンだともお話しされていました。このお話はとても印象的だったのですが、さりげなく肩を抱くというか、止めるというか、そういうちょっとしたシーンにもかなりの役作りがされているのだと感心しました。
ショー・ジャガービートのお話
ジャガービートは宝塚のショートしては珍しく、ストーリーのある演目です。演出家の先生の思い入れも強く、お稽古場ではショーに対する思いを熱く語られたそうですよ。
暁千星さんはショーでは、魔法使い兼宇宙人兼猛獣使いといった役どころ。今回はショーの中でもアクの強い役で、楽しみながら演じていらっしゃるようです。
刺激的な礼真琴さんへの想い
映像を観ながらのトークでは礼真琴さんへの想いが溢れていました。刺激的なトップスターのもと、自分の殻を破りたいという気持ちが大きくなっているのは、舞台を観てもトークを観ても感じます。これまで月組では、正統派で大人っぽいトップスターさんのもとで舞台の経験を積んできた暁千星さんですが、星組では180度イメージが違うように思います。
礼真琴さんの魅力についてはこちらに詳しい記事がありますので、ぜひお読みください↓
初ムチで同期と絡むシーンについて
猛獣使いとしてムチを振るうシーンがありますが、ムチを持つことにはかなり戸惑いがあったようです。しかも同期の天華えまが女豹に扮していて、ちょっと照れがあったと話していました。でも、今では「俺の女豹」という気持ちで演じているのだとか。発言がイケメンすぎる…。
中詰はファンタジー溢れるシーンに
いろんな登場人物のさまざまな物語が展開される中詰は、衣装も華やかで観客を大いに楽しませるシーンになっています。
そして、『NARKISSOS〜星の砂漠の恋人たち〜』は、一言物申さずにはいられないシーンです。舞台上では女1人男2人の三角関係が描かれていますが、これ、明らかにBLですよね?明らかに娘役がすがりつくのを払い退けて極美慎へと走り寄る暁千星さんが映像でも映っています。
男役同士でリフトするシーンでは、振り付けの段階で先生から「どっちがリフトする?」と聞かれたのだとか。「もちろん私がします!」と暁千星さんが立候補したと言ったエピソードも公表されていました。
フィナーレについて
舞空瞳さんが歌い、95期の礼真琴さん・瀬央ゆりあさんと98期の暁千星さんの3人が踊るシーンは圧巻です。上級生に混じって踊る暁千星さんも今後はだんだん観られなくなるかもしれないので、ファンとしては大切に観たいシーンだと思いますよ。
宝塚カフェブレイク定番コーナーを紹介
宝塚カフェブレイクでは定番コーナーがあります。8の質問・ファッションポイント・役柄からイメージする言葉の3つのコーナーを紹介します。
暁千星さんに8の質問
「好きな季節は?」
「夏。体が動きやすいのと寒いのがとにかく苦手なので暑い方がいいです。」
「1年の中で一番好きなイベントは?」
「お正月。ワクワクした気持ちになれるのが楽しい」
「朝型?夜型?」
「夜型。寝るのがもったいないと思って覚醒するけど、最近は眠くなります。朝も弱いのでどっちでもないかも」
「カバンの中に必ず入っているお気に入りのモノは?」
「ハッカ油のスプレー。マスクをしていると頭が痛くなるのでスッキリさせるために持っている」
「誰にも負けないというものは?」
「肩幅」
「今注目していることは?」
「星組の下級生。話す機会がないので、自分から話しかけるようにしている」
「礼真琴さんへのプレゼントは何を贈る?」
「温泉旅行券。少しでもゆっくり休んでもらいたいから」
「今回の舞台での細かすぎる見所は?」
「中詰のゴレンジャー。鏡を破るところでいかにカッコいい表情で割れるかに挑戦している」
8つの質問の後「カフェブレイク、オープン」とタイトルコールをするのですが、めちゃ低い声で痺れました(笑)
ファッションのポイント
TORN PAPER ORBのクラシックシャツを着ていました。ZOZOTOWNに同じものが売ってるかもです。興味のある方は検索してみてください。
暁千星さんのファッションをもっと観たい方はこちらのフォトブックをどうぞ↓
アヴァク・ザカリアンからイメージする言葉とは
アヴァク・ザカリアンからイメージする言葉は「勇気とはなにか」でした。今回のお芝居の一番のテーマでもあり、アヴァクにとってもディミトリとルスダンを信じるということは勇気のいることだと感じたので、この言葉を選ばれたそうです。
色紙を持ってずっとカメラ目線で微笑んでいるありちゃんが愛おしすぎる…。
ロックミュージカル『Le Rouge et le Noir〜赤と黒〜』
次回作は梅田芸術劇場シアター・ドラマシティと日本青年館ホールで上演されるロックミュージカル『Le Rouge et le Noir〜赤と黒〜』です。舞台の詳細はまだ分かりませんが、宝塚で何度も再演されている演目ですので、それが星組でどのようにリメイクされるのか本当に楽しみです。
歴代『赤と黒』の舞台についての詳しい記事はこちらをどうぞ↓
まとめ
すっかり星組生として輝き始めている暁千星さん。これからますます素晴らしい舞台が期待できますね!今年は超大作『1789』も控えています。今後の暁千星さんから目が離せません。皆さんで応援しましょう。