宝塚音楽学校には毎年日本全国各地からたくさんの受験生が集まってきます。
入学後は、生徒の一人暮らしを禁止しているため、自宅から通うことが困難の生徒はすみれ寮に入寮することになります。また宝塚音楽学校のすみれ寮は、歌劇団員生も入寮することができます。
そのすみれ寮で宝塚の生徒たちは毎日どのような生活を送っているのでしょうか。
「門限はあるの?」
「食事はどうなっているの?」
「お風呂は入れるのよね?」
など、気になるすみれ寮の様子をお伝えいたします。また、新すみれ寮の幽霊の噂についてもご覧いただけます。ぜひ、最後までお読みください。
すみれ寮の概要
すみれ寮の所在地・建物データなどを紹介します。
所在地 | 兵庫県宝塚市武庫川町1丁目 |
アクセス | 宝塚南口[出口](6分) 宝塚[西口](8分) 宝塚[出口](11分) |
建物データ | 7階建て・139部屋 |
現在のすみれ寮は2015年3月に建て替えが完成しています。宝塚大劇場の斜め向かいに位置し、音楽学校から徒歩2分と旧すみれ量に比べると格段に近くなりました。現在、予科・本科と劇団下級生の275名が入居しています。
すみれ寮に入寮する条件とは
すみれ寮に入るために厳しい条件などはありません。むしろ生徒のほとんどがすみれ寮で生活をしていると考えられます。その理由としては、宝塚音楽学校の朝はとても早いためです。予科生はお掃除がありますし、本科生は早くに学校に行き、ピアノ争奪戦があります。
そのため、兵庫県近隣に実家がある生徒でも寮生活をしています。音楽学校生の一人暮らしは許可されていないので、通学に1時間以上かかる生徒は入寮していると考えられます。昔も今も変わらない点です。
研究科何年まですみれ寮で生活するの?
すみれ寮は東京にもあるので、東京公演の際は下級生たちは寮を利用します。さすがに中堅スター以上ともなるとホテル住まいだったり、ウィークリーマンションを借りたりしているようです。ちなみに寮が使えるのは研究科5年まで言われてますが、実ははっきりとした決まりはありません。
研5を過ぎてもお給料が少ない生徒はいつまでも寮にいます。また、寮には稽古場もありますので、便利に思い寮生活を続ける生徒もいるはずです。
旧すみれ寮と新すみれ寮との生活の違い
建て替えされたすみれ寮は昔よりもずっと居心地の良いお部屋が用意されており、さらには宝塚音楽学校まで徒歩2分という好立地にあるため、朝早い宝塚音楽学校の生徒にとっては決して悪くない生活環境であると思われます。とは言え、学校や個人レッスンに忙しい生徒が多く、寮には寝に帰るだけと言う人がほとんどです。
何か問題が起きると、すみれ寮では「反省会」のようなものが行われています。問題が深ければ深いほど時間は長くなり、過去には深夜から翌朝まで続いたというケースもあるほど…。今も昔もすみれ寮では、お部屋でゆっくり過ごす時間はなさそうですね。
では、ここからは旧すみれ寮と新すみれ寮の生活の違いを紹介します。
生活音が気になる旧すみれ寮
旧すみれ寮は3人部屋です。ベッドはなく、布団を敷いて寝ていたようです。広さは1人1.5〜2畳といったところでしょうか。それぞれ1つずつ押し入れが用意されているのですが、押入れの前に布団を敷いて寝るなんて、なんとなく刑務所のような雰囲気ですね。また、すきま風が酷かったようで、建物の古さが伺えます。
建物は第1〜第3建物に分かれており、音楽学校の生徒は第2すみれ寮を使用していました。予科生は3〜4階、本科生は1〜2階を使用していたといいますから、予科生はかなり生活音には気を遣っていたようです。
旧すみれ寮ではとにかく物音を立てないように、上級生に迷惑をかけないように生活することをに留意しなければなりませんでした。
そのため生徒たちの間では、静かに生活をするための様々なアイディアが受け継がれていたようです。
そのアイディアの一例をご紹介いたします。
- スリッパの裏にフェルトを貼って音がしないようにする。
- パンの袋は押し入れの中で開ける。
- 買い物のビニール袋は寮の中では開けない。
- 部屋では筆談、またはヒソヒソ声で話す。
学校や個人レッスンが終わっても、寮では1分たりとも安らげる時間はなかったかもしれませんね。
新すみれ寮はマンション仕様
現在のすみれ寮は、2名で1室を使用していますので、旧すみれ寮に比べると広々としています。ミニキッチン、トイレ、バスルーム、洗濯機なども完備しており、民間のマンションと変わらない生活ができるようです。
音楽学校までも徒歩10分程度ですので、通学が苦になる距離ではありません。鉄筋コンクリート建てですので、音の響き方もかなり改善されています。とはいえ、電子レンジの「チン」という音はさせてはいけないのだとか。また、上級生の睡眠を妨げないようにクローゼットは常に開けたままにしておかなければならず、新すみれ寮でも生活音問題には厳しいルールが存在します。
すみれ寮の部屋割りはどうやって決めているの?
ここで余談ではありますが、すみれ寮の部屋割りについてお話ししたいと思います。
すみれ寮に入る際、気になるのはルームメイトですよね。「友達と一緒に合格したら同じ部屋になれるの?」と思われる方も多いのではないでしょうか。
この辺は宝塚内部の人にしかわからないことですが、考えられるのは出席番号や成績順で決められているのではないかと言うことです。
誰と同室になっても、宝塚音楽学校での同期との絆は深いもので、きっとお互い助け合いながら、楽しく過ごせると思いますよ。
すみれ寮の門限は何時?
すみれ寮の門限は入学時、予科後期、本科生などその時々で変わるようです。
おおむね午後11時とされているようですが、文化祭などのお稽古に入るとレッスンがさらに厳しくなり、早く帰れない日も続くと言う話もよく聞きます。
しかも旧すみれ寮は、音楽学校から徒歩10分であったため、門限を守るのは大変だったようです。現在は徒歩2分と近くなったので、そんな悩みも少しは解消しているのかもしれませんね。
すみれ寮では食事はどうしてるの?
旧すみれ寮では、昼食と夕食の提供がありましたが、新すみれ寮では提供していないようです。しかし、ミニキッチンが付いているので、料理が得意な生徒は自炊することも可能です。また、近隣にはコンビニやスーパーもありますので、購入したものを食べてすませる生徒も多いのでしょう。
ただ、体力勝負の音楽学校での生活では、少しでも栄養バランスを考えたいところです。時間のない中、曖昧な自炊でしっかりと栄養が取れないことを考えると、少し心配ですね。
すみれ寮のお風呂にルールはあるの?
現在のすみれ寮は、各部屋にバスルームがついていますので、同室となった人とシェアしながら入浴ができます。しかし、旧すみれ寮での入浴は大変だったようです。その様子をお伝えします。
紫吹淳さんがテレビで旧すみれ寮のエピソードを公開
紫吹さんがすみれ寮にいた頃は、お風呂は下級生から入るのがルールだったそうです。当時は門限が午後11時で、下級生が上級生より遅く帰るのはご法度で、必ず午後9時〜10時の間に寮に戻り、入浴をすませていたとか。
当然、上級生が入浴する頃に髪の毛ひとつ、水滴ひとつ残すわけにはいかないので、下級生は綺麗に掃除をしてから入浴を終えていたそうです。厳しい生活だったんですね。今は、そんなことはないのでご安心ください。
旧すみれ寮のお風呂はまるで戦場
すみれ寮に入居しているのは宝塚音楽学校の生徒だけではありません。宝塚歌劇団に入団してからも寮生活を送る生徒は多く、とにかくお風呂は戦争だったそうです。
両親が関西に来たときに宿泊先でお風呂に入ったり、親戚の家のお風呂をいただいたりといったこともしょっちゅうだったそうで、ゆっくりとすみれ寮のお風呂の浴槽に入れたのは、研究科4年くらいからだとか。
シャワーは全部で3個しかなく、使っていたとしても、上級生が来れば必ず譲り、自分は浴室の床に正座して浴槽のお湯で流していたというお話も聞きます。想像に絶しますが、大変だったことは伝わりますね。
すみれ寮の月額料金はいくら?
すみれ寮の月額料金は15,000円です。旧すみれ寮時代は7,000円で、現在は倍の金額になったとはいえ、耐震性や設備などを考えるとかなり格安です。
寮に入る生徒には、今日の月額料金とは別にコンビニやスーパーで買い物をするための仕送りが必要です。とは言え、月々の生活費はかなり安く済みそうです。
何かとお金のかかる音楽学校のイメージですが、寮の費用だけは安くて助かりますね。
新すみれ寮の幽霊の噂
旧すみれ寮には、幽霊の目撃情報があるのをご存知ですか?怖がりの方は閲覧注意です。ここからは読まないようにしてくださいね。
実は、元月組娘役トップスターの美園さくらさんが産経新聞に書いたコラムでは、旧すみれ寮の2408号室で幽霊を目撃したとのことです。そのお部屋はおそらく居室ではなくある程度の人数が収容できるレッスン場のようなところと思われます。
壁がすすけていて、不気味な感じが漂っており、いかにも出そうな雰囲気なのだとか。そんなお部屋だったために「幽霊らしき人影を見た」という生徒が現れ出し、徐々に目撃情報が集まり出したそうです。舞台に立てなかった生徒の怨念と噂されているそうですが、真偽は定かではありません。
旧すみれ寮でのお話ですし、場所も建物も新しくなっていますので、これから入寮を予定している方もご心配なく。人が集まるところにはそのような噂はつきものです。でも、宝塚にはそのような噂は絶えないですね。
まとめ
宝塚音楽学校のすみれ寮での生活は、以前と比べるとかなり快適になっているようです。
時代の流れに沿って、宝塚音楽学校の校則も改定されているように、すみれ寮もマンションのように生まれ変わっています。
とは言え、15歳から18歳の女の子が実家から離れて一人暮らしをすると言う事は、でも大変なことだと思います。
でも、実家や親戚の家から通うのとは違い、寮生活の中では同期とのつながりをより強く感じられるのではないでしょうか。
もしあなたが宝塚音楽学校に合格して、すみれ寮で生活することが決まったら、充実した毎日が過ごせるといいですね。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。